グランプリ・デュセルドルフ大会の開幕がいよいよ今週末、19日(金)に迫った。旧「ドイツ国際」の伝統に連なるこの大会はグランドスラム・パリと並ぶ欧州シリーズの最重要大会。五輪を睨んで強豪選手が出場大会をシビアに絞り込む2016年度であるが、よほどの事情がないかぎりこの2大会いずれかには必ず出場すると理解しておいて間違いないかと思われる。つまりは「パリ+デュッセル」で五輪の様相がほぼ測られるということになるわけだ。金メダル候補の強豪の中にはこの欧州シリーズで、あるいは4月の大陸選手権で五輪前の大会出場を切り上げて調整期間に入ってしまう選手も多いはずで、ファンにとっても、スカウティングに血道を上げる各国の強化スタッフにとっても全試合が見逃せない最重要大会だ。

男子で最も注目すべきは間違いなく73kg級、そしてファンがターゲットとすべきは大野将平vs.アン・チャンリン戦1試合に尽きる。現在誰もが認める頭ひとつ抜けた強者の大野は昨年8月のアスタナ世界選手権で他を圧するパフォーマンスを披露して見事2度目の世界一達成、この際唯一骨太の抵抗を見せて大野からポイント(裏投「技有」)を奪うことに成功したのが世界ジュニア王者のアンだった。この大会で銅メダルを獲得したアンは以後グランドスラム・アビダビ、グランプリ・チェジュと連続優勝。グランドスラム東京では決勝で秋本啓之に屈したが、先日のグランドスラム・パリではその秋本を2度完璧に投げつけて圧勝、見事優勝を飾っている。現時点では大野の力が上と見るが、試合に出るたびにメキメキ音を立てて強くなっていくようなアンの成長スピードは脅威。現在の2人の対戦の様相、位置関係の見極めは五輪金メダルの行方に直結するとみて間違いない。奥襟×大外刈・内股系の大野、前襟×小内刈・背負投系のアンと両者のキャラクターは対照的だがともにスタイルはクラシカルな正統派そのもので、間違いなく投げ合いになるこの対戦相性はファンにとってはたまらない。シード順からして対戦あるとすれば、それは決勝。連戦のアンが引かずにエントリーを継続し、そして勝ち上がることに期待したい。

今季ツアー初出場のイリアス・イリアディス(ギリシャ)をはじめ今大会も役者がそろった90kg級、カールリヒャード・フレイとディミトリ・ピータースの2トップが五輪代表を賭け地元で雌雄を決する100kg級も面白いが、現役世界王者イェルドス・スメトフ(カザフスタン)が出場する60kg級には特に注目しておきたい。アスタナ以後1回試合に出たきり(初戦敗退)のスメトフが、いかなるパフォーマンスを発揮するか。高藤直寿の欠場により話題性が大きくダウンした階級ではあるが、この人とライバルたちの戦いの様相は視聴必須。

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