「ああーっ!」

と悲鳴にも似た声が室内練習場に響き渡る。室内練習場といっても屋根がついているだけで周囲はネットに囲まれているだけだ。ファンも見ていれば日本のメディアも注視している。マシン打撃の距離が近い分、体感速度は90マイル台半ばといったところか。バットの芯を外して手がしびれた青木宣親は、チームメイトを振り返って苦笑いした。

「意外と時間はない。球の速さに慣れるために、こういう練習もどんどんやっていかないと」

と青木。2月19日、アストロズが今年からナショナルズとともに“共同移転”した最新のスプリング・トレーニング(以下ST)施設での話だ。すでに25日から始まるオープン戦2試合に出場したらすぐに日本へ向かうことが決まっており、新天地になじむ作業をする傍ら、WBC日本代表への合流準備も兼ねている。

「そのためにオフの自主トレも前倒しにしてやってきましたから、早めに仕上げなきゃいけない気持ちはやっぱりある。もう自分だけでできる範囲は終わっているし、あとはそれを維持しながら実戦と練習と反復しながら、という感じになる」

アストロズは昨季、84勝78敗でアメリカン・リーグ西地区の3位に終わった。勝敗の上ではまずまずだったが、一昨年の2015年はナショナル・リーグ時代の2005年にリーグ優勝して以来のプレーオフ進出を果たしていただけに、周囲の期待に結果が追い付かなかった。これから全盛期を迎えるであろう27歳のスプリンガー外野手や21歳のコレア遊撃手、そしてイチロー以来となる3年連続200安打以上を打ち続けている26歳のアルトゥーベ二塁手など若い選手がひしめくアストロズにとって、35歳のベテラン外野手は「優勝」という名のパズルを完成させるための「最後の1ピース」なのかも知れない。

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