4年目の今シーズン、5月9日DeNA戦。鈴木翔太は岐阜長良川で初勝利を挙げた。「長かった」と本人が語るように、初勝利までの道のりは簡単ではなかった。

今年の沖縄でのキャンプ、見違えるストレートのキレを友利投手コーチは「日本刀のようなキレ」と絶賛した。それこそが鈴木翔太が持つ本来の武器であり、魅力。しかし、その日本刀は去年錆びついていた。

鈴木は「去年は野球をやっていても全く楽しくなかった。自分のストレートが投げられないどころか、どうやって投げていたかも忘れてしまった。どうしていいかわからなかったんですよ」と振り返った。

練習をしていても、連日頭の中には疑問が並ぶ。どん底だった。鈴木は「身体が横ぶれになり、ストレートがシュート回転したり、バッターの手元で垂れたり、簡単にはじき返されたり、スピードも130キロ位しか出なくなり、どうしていいか、本当にわからなかった」と話す。

一つ一つを整理した。身体を縦に使う、同時に腕を上から叩くイメージをつける為、踏み出す歩幅を7歩半から6歩半に縮めた。さらに腕を縦に振る訓練としてカーブを多く投げた。

そして迎えた去年の夏、8月28日の2軍戦、豊橋市民球場。試合は中止になり、鈴木は練習で打撃投手を務めた。この日が転機となる。

鈴木翔太にとって忘れられない1日になった。指にかかったスピンの効いたボールがキャッチャーミットにまっすぐ伸びていった。暗闇だった視界が一気に開けた。

「投げた時に、あ、これだって感覚がありました。久しぶりに指にかかった納得のいくボールでした。あの日は今でも忘れませんね。キャッチャーの方も打席の野手の方も、ボールが全然違うと言ってくれました」。

失いかけていた自分への自信が徐々に戻ってきた。再び鈴木翔太は軌道に乗った。フォームを固めながら実戦に登板。オフのフェニックスリーグでも、まずまずの結果内容を残した。

12月の台湾ウィンターリーグでは、5試合3勝1敗と好投を続けた。「何か環境を変えないと」と話し、年明けはオーストラリアで自主トレを行った。

そしてプロ初勝利、さらには6月1日ヤフオクドームでのソフトバンク戦、強力打線を相手に堂々としたピッチングを見せた。

「自分のストレートをソフトバンク打線がファールにしていた。簡単にはじき返されていてはダメでしたが、柳田さんからもまっすぐでファールが取れたんで自信になりました」と話した。

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